週刊NY生活 2013年12月7日470号
環境汚染や地球温暖化による海洋資源の枯渇は深刻だが、非営利の消費者団体「フード&ウォーター・ウォッチ」がこのほど、食用には危険な魚12種類を発表した。
(1)輸入ナマズ(キャットフィッシュ)=米国に輸入されるナマズの90%はベトナム産。当地では米国で禁止されている抗生物質が使用されている。
(2)キャビア=べルーガ産や野生のスタージェオンは乱獲。チョウザメ養殖施設の環境が劣悪。卵に汚染物が濃縮するのも危険。
(3)大西洋産タラ=絶滅品種の恐れ。食べるのなら大平洋産のものに。
(4)米国産ウナギ=PCBと水銀に汚染。施設での過剰養殖による各種汚染も指摘されている。
(5)輸入エビ=米国で販売されているエビの90%は輸入。輸入の養殖エビは汚染物のかたまり。輸入海産物で食品検査を受けているのは2%以下。輸入ものは避けたほうが無難だ。
(6)大西洋産ヒラメ、カレイ=長年の乱獲によりこれらの種類の魚の総数は全体の1%。
(7)大西洋産サケ(野生および養殖)=野生の大西洋産サケを捕獲するのは違法。施設は過剰養殖のため抗生物質や農薬で汚染されている。
(8)輸入キングクラブ=最大の輸入元はロシア。当地では漁業規制が野放し状態のためアラスカ産キングクラブがキングクラブとして輸入されることも。アラスカ産はまったく異なる種。
(9)シャーク(サメ)=食物連鎖による水銀汚染が深刻。
(10)オレンジラフィー=水銀汚染。乱獲も問題。
(11)大西洋産ブルーフィンツナ=水銀汚染。乱獲による絶滅の危険も。
(12)中国産シーバス=米国で出回っている中国産シーバスは違法捕獲によるものとされ、米国でも捕獲は禁止されている。このまま乱獲をし、消費を続けた場合には、今後5年で枯渇する可能性がある。
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