先頃、米ストラテジー・アナリティクスが今年4~6月期のタブレット端末市場の調査結果を報告したが、別の調査会社の米IDCが5日、より詳しい調査リポートを公表した。
それによると、同期間の世界におけるタブレット端末の出荷台数は4510万台。これは1年前に比べると59.6%増。だが前の四半期の1~3月期に比べると9.7%減となる。
米シーネットによると、4~6月期の出荷台数が1~3月期を下回るのは初めてとのこと。その要因は主に米アップルが新モデルを市場投入しなかったことにあるという。
iPadに新モデルがなかった4~6月期
IDCのリポートを見ると、4~6月期の出荷台数はアップルの「アイパッド(iPad)」が1460万台で、1~3月期の1950万台から25.1%減少、1年前の1700万台からは14.1%減少した。
アップルは昨年3月に第3世代のアイパッドを発売しており、その後の4~6月期に台数が大きく伸びた。しかし今年はこの時期に新モデルがなく、結果として前年同期と前四半期のいずれもから減少した。
IDCによると、アイパッドの新モデルは常に消費者需要を喚起し、その影響は他社製品も含む市場全体に及ぶという。この4~6月期はそれがなかったために、市場規模が縮小したという。
例えばアップルに次いで2位となった韓国サムスン電子の出荷台数は810万台で、1~3月期の860万台から減少した。3位の台湾エイスース(華碩電脳)は200万台で、1~3月期の260万台から減少している。
実はアイパッドは初代モデルから第3世代モデルまで毎年3月から4月にかけて発売しており、4~6月期は出荷台数が伸びる時期だった。