米IDCが先週公表した世界のスマートフォン市場に関する調査によると、今年1~3月期の出荷台数は2億1620万台となり、1年前から41.6%増加した。

 先週は米ガートナーや米ストラテジー・アナリティックスもそれぞれ1~3月期のスマートフォン市場統計を公表したが、IDCのリポートは基本ソフト(OS)に焦点を絞っている。

 これによると1~3月期に最も多かったOSは米グーグルの「アンドロイド(Android)」で、出荷台数は1年前から79.5%増の1億6210万台。2位は米アップルの「iOS」で同6.6%増の3740万台。それぞれの市場シェアは75.0%と17.3%になった。

 2ケタのシェアを持つOSはこの2つのみで、後は軒並み数パーセント。世界のスマートフォン市場はこの2大OSで9割以上を占める状況が今も続いている。

 ただし、IDCによると、スマートフォン市場はOS間の激しい競争によって絶えず変化している。この1~3月期はそのことをうかがわせる動きがあり、上位2社以外のOSへの需要の高まりが示されたという。

Windows Phoneの出荷台数、1年前の2.3倍に

ノキア新製品のデモ映像、「実は別機器」で謝罪

ウィンドウズフォンを搭載したノキアの「ルミア920」〔AFPBB News

 その1つが米マイクロソフトの「ウィンドウズフォン(Windows Phone)」だ。同OS搭載端末の1~3月期の出荷台数は700万台。1年前から2.3倍に増えており、この伸び率は市場全体の成長率を大きく上回り、ほかのどのOSよりも高い。

 これが寄与しウィンドウズフォンはOS別出荷台数ランキングで初めて3位に浮上。シェアは2.0%から3.2%に上昇した。

 その成長を支えているのがフィンランドのノキアだ。1~3月期の全ウィンドウズフォン出荷台数に占めるノキア製端末の割合は79.0%。IDCによると、ノキアは同OS搭載機を発売してからこれまで2030万台を販売しており、自社の市場も拡大している。