英国の市場調査会社カナリスがまとめた統計によると、今年1~3月期における世界の「スマートモバイルデバイス」の出荷台数は3億870万台となり、1年前の同じ時期から37.4%増加した。
カナリスが言うスマートモバイルデバイスとは、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコンを合わせた機器の総称。これらの機器はインターネットにアクセスしてコンテンツを消費するという用途においてはいずれも目的にかなう。
OS別では、グーグル、アップル、マイクロソフトの順
世界的に見ると、今の消費者はコンピューター機器を購入する際にこれらの中から最低限必要なものを決め、最終的な購買行動に至るという傾向にある。こうしたことからカナリスはこれらを同一市場と捉え、統計を出している。
これによると、1~3月における基本ソフト(OS)メーカー別の出荷台数は、米グーグルの「アンドロイド(Android)」が1億8370万台で最も多く、シェアは59.5%だった。
この後、米アップルの「iOS」と「マックOS」を合わせた5960万台が続き、そのシェアは19.3%となった。3位は米マイクロソフトの「ウィンドウズ」と「ウィンドウズフォン」を合わせた5590万台でシェアは18.1%。
このうち、グーグルのアンドロイドが断トツとなっている要因はスマートフォンだ。またアップルについては、パソコンのマックではなく、アイフォーンとアイパッドが寄与している。一方、ノートパソコンでは圧倒的なシェア持つマイクロソフトはスマートフォン分野で伸び悩み、3位にとどまっている。
スマホは2億台、タブレットは4000万台、ノートは5000万台
このことはそれぞれの機器の出荷台数を見るとよく分かる。例えばスマートフォンの1~3月の台数は2億1630万台で1年前から47.9%増加した。このうちアンドロイドを搭載するスマートフォンは約1億6400万台で、スマートフォン全体に占める割合は実に75.6%となっている。
これに対しアップルのアイフォーンは約3700万台。この台数はアップルにとって四半期ベースで過去2番目に多い数だ。だが、韓国サムスン電子の端末が前年比64.3%増と驚異的な勢いで伸びるなど、アップルのシェアを低下させている。