米ストラテジー・アナリティックスがまとめた最新の統計によると、昨年10~12月期における米国の携帯電話出荷台数は1年前と比べ約3.6%増の5200万台となった。

 このうち米アップルの「アイフォーン(iPhone)」シリーズが1770万台を占め、アップルは米国の四半期ベースの携帯電話出荷台数ランキングで初めてトップになった。

サムスン、2008年以降初めて2位に後退

米アップル、「iPhone」商標訴訟で「iFone」に敗訴 メキシコ

初めて米国の携帯電話市場で首位になったiPhone〔AFPBB News

 同国では2008年以降、韓国サムスン電子がトップを維持してきたが、この10~12月期のサムスンの出荷台数はアップルより90万台少ない1680万台にとどまった。サムスンは1年前に比べ24%増と堅調に推移したが、アップルの同じ期間の伸び率38%には及ばず、2位に後退した。

 これによりアップルとサムスンの米国携帯電話市場における出荷台数シェアは34%と32.3%となった。

 これに先立って別の調査会社の米IDCが、同四半期におけるアイフォーンの世界出荷台数が4780万台になったとリポートしていたが、今回の数値と照らし合わせるとアイフォーンは米国で全体の約37%が出荷されたことになる。

 また世界市場におけるアイフォーンの前年同期比伸び率は29.2%なので、米国での伸びが突出していることが分かる。

 アップルの10~12月期の業績を巡っては、売上高がアナリスト予想を下回ったことなどから成長鈍化への懸念が広がったが、こうして米国市場のデータを見る限りアイフォーンは絶好調と言えそうだ。

 とりわけストラテジー・アナリティックスのこの調査はフィーチャーフォンと呼ばれる従来型端末も含む全携帯電話が対象。アップルが米国で最大の携帯電話メーカーになったことは驚きだと報じるメディアも少なくない。