AsiaX(アジアエックス) 2012年12月4日

 運輸会社SMRTの中国人バス運転手がストライキを決行した事件で、地区裁判所は12月4日、ストを主導したバオ・フェンシャン被告(38)に禁固6週間の実刑を言い渡した。

 シー・キーオン裁判官は検察側の主張を認め、同様の行為を抑止する効果のある判決の必要性を強調した。

 11月26日のストには171人、翌日のストには88人が参加し、バオ被告は両日とも参加した。検察によると、被告は11月26日のSMRTおよび人材開発省職員との会談で、要求が聞き入れられなければさらにストが行われる、との威嚇的発言を行った。

 バオ被告はストを開始したことを認めた。被告は2008年にSMRTに雇用された。ストの原因は、マレーシア人運転手に比べ中国人運転手の賃金が低いことだが、SMRTは12月4日、先週約束した25Sドルの引き上げ以上の賃上げは実施しないと表明。クエック最高経営責任者(CEO)は「妥当な賃金だ」と語った。

 ストに積極的に参加した運転手は34人で、4人がスト扇動の容疑で起訴された。残りの29人は本国に送還された。

 裁判後、バオ被告は通訳を通じ「自分のしたことが社会に深刻な影響を与えたことをお詫びする」と謝罪した。