米国の市場調査会社コムスコアが11月30日に公表した調査で、米アップルのスマートフォン「アイフォーン(iPhone)」の米国における利用者数が第2位になったことが分かった。
米国で利用される全携帯電話の17.8%を占める
アップルのシェアは3カ月前から1.5ポイント増えて17.8%となり、韓国LGエレクトロニクスを抜いて初めて2位になった。トップは依然として韓国サムスン電子だが、そのシェアは26.3%で同0.7ポイント増と小幅な伸びにとどまった。
興味深いのは、これはスマートフォンの市場調査ではなく、米国の13歳以上の携帯電話加入者3万人以上を対象に行った調査ということ(今年10月時点の3カ月平均値)。
つまりフィーチャーフォンと呼ばれる従来型携帯電話やスマートフォンを含めた全携帯電話の利用実態であり、出荷台数や販売台数統計でないところも興味深い。
こうしてアイフォーンの利用者数が増えた背景には、米国でスマートフォンの普及がさらに進んだことがあると見られている。例えば今年7月時点(3カ月平均、以下同)の携帯電話加入者全体に占めるスマートフォン所有者数の割合は49%だった。
これが9月には51%と半数を超え、10月は51.9%になった。スマートフォンの所有者数は実に1億2130万人に達し、3カ月前から6%増加している。
もっともアップルの最新モデルである「アイフォーン5」が発売されたのが今年9月21日だったので、この新モデルの登場がスマートフォンの普及率を高めたと見ることもできる。
しかも、アイフォーン5は今回の調査対象期間では1カ月強のみしか反映されていない。このことからアイフォーンは、来年公表される今年12月の3カ月平均値でさらに伸びている可能性が高い。
発売直後に品薄だったアイフォーン5はその後、供給体制が整ってきた。これに年末商戦が重なってアイフォーンはまたしても記録を更新するのではないかと見られている。