米IDCが先週公表した世界のスマートフォン市場調査で、米グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」の出荷台数がさらに伸びたことが分かった。

米グーグル株価、上場来高値を更新 主要ネット分野が好調

飛躍的な伸びを続ける「アンドロイド」はグーグルが2005年に買収した〔AFPBB News

 今年7~9月の3カ月間に出荷されたアンドロイド搭載スマートフォンの数は1億3600万台で、四半期単位の出荷台数として過去最高を更新した。

 同じ期間のスマートフォンの全出荷台数は1億8110万台だったので、実に75%、4台に3台がアンドロイドということになる。

 またアンドロイド端末の1年前からの出荷台数の伸び率は91.5%。これに対しスマートフォン全体の伸び率は46.4%。アンドロイドは業界平均のほぼ2倍のペースで伸びていることが分かる。

今なお新規参入メーカー相次ぐAndroid

 アンドロイドはもともと、米アップルや米マイクロソフトに在籍した経歴を持つアンディ・ルービンという人物が設立した同名の会社が開発したOS。

 同氏は現在のスマートフォンの先駆けとも言えるキーボードと液晶画面が付いた携帯電話を手がけるデインジャーという会社の共同設立者で最高経営責任者(CEO)だったが、このデインジャーを辞めた後、誰もが自由に無償で使えるOSの開発、提供を目指してアンドロイド社を設立した。

 この会社をグーグルが2005年に買収し、グーグルは同氏の意向に沿う形で「オープン・ハンドセット・アライアンス」と呼ぶ団体を設立し、対応端末やサービスの開発を支援した。

 この団体に半導体メーカーや端末メーカー、通信事業者などが参加し、2008年に初のアンドロイド端末が登場した。

 IDCの統計によると、2008年にわずか70万台だったアンドロイドの出荷台数は、翌年には700万台、その次の年は7110万台、3年後の2011年には2億4340万台と増え、毎年競合OSのシェアを奪いながら市場平均を上回る速度で伸び続けている。