事前の報道通り、米アマゾン・ドットコムは先週木曜日、タブレット端末の新モデルを発表した。

「Kindle Fire HD」は価格据え置きの199ドル

米アマゾン、「キンドル・ファイアHD」を発表 新型キンドルも

米アマゾン・ドットコムが9月6日に発表した「キンドル(Kindle)」の新モデル〔AFPBB News

 従来モデルの高機能版という位置付けの「キンドル・ファイア(Kindle Fire)HD」に加え、プロセッサーやメモリー容量、バッテリー駆動時間を向上した従来モデル「キンドル・ファイア」も引き続き販売する。

 これに加え、画面サイズが従来の7インチよりも一回り大きい8.9インチ型も市場投入する。

 さらに、フロントライト機能が付いた電子書籍端末「キンドル・ペーパーホワイト(Paperwhite)」も発表するなど、細かな種類も含めてアマゾンはこの日、合計13種類の新端末を発表した。

 いずれにも共通することは、アマゾンは相変わらず低価格戦略を貫いているということ。例えば従来モデルのキンドル・ファイアは機能強化したにもかかわらず、価格をこれまでの199ドルから159ドルに引き下げた。

 新たなキンドル・ファイアHDの価格は199ドルからとしており、米グーグルの「ネクサス(Nexus)7」(199ドル~)や米アップルの「アイパッド(iPad)」(499ドル~)を強く意識した価格設定だ。

ベゾスCEO、コンテンツで稼ぐ方針を強調

 アマゾンのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は、「我々は人々が我々の端末を使ったときにお金を稼ぎたいのであって、端末を購入したときに稼ぐのではない」と述べ、同社がこれまで通り端末販売でなく、電子書籍や映画配信など、端末を通じて購入されるデジタルコンテンツで収益を上げていく方針を示した。

 しかし、米ウォール・ストリート・ジャーナルなどの海外メディアによると、アナリストらが今議論しているのは、アマゾンのこの戦略がどの程度まで効果があるのか、ということだ。