米IDCが8日に公表した4~6月期の世界スマートフォン市場調査によると、米グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」を搭載する端末の出荷台数が1年前から2倍強に増えて1億480万台になった。アンドロイド端末の市場全体に占めるシェアは前年の46.9%から68.1%へと急拡大した。

サムスンだけで全Android端末の4割強を出荷

 これに対し米アップルの「iOS」搭載スマートフォン「アイフォーン(iPhone)」の出荷台数は2600万台。アイフォーンは1年前から27.5%増えたが、シェアは18.8%から16.9%に低下した。

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サムスン電子の「ギャラクシーS3」〔AFPBB News

 つまりアンドロイドとアイフォーンの比率は4対1となった。この比率は1年前は2.49対1、前四半期(1~3月)は2.56対1だったので、アンドロイドはここに来て急速にアイフォーンとの差を広げたことが分かる。

 そのアンドロイドの成長に最も貢献しているのは韓国サムスン電子だ。

 4~6月期の全アンドロイドスマートフォン出荷台数に占めるサムスン端末の割合は44%に達し、これは同社以外のアンドロイド端末メーカー7社の合計よりも多い。

 アンドロイド搭載スマートフォンは様々な価格帯の製品が登場して手頃になっているほか、グーグルやメーカーの努力によって使い勝手が向上し、従来の携帯電話に比べ利便性が大幅に高まったとIDCは指摘している。

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 一方でアイフォーンは一時的な減速期に入っている。現行モデルの「4S」が発売されたのが昨年の10月と期間が経っていることに加え、新モデルへの期待感から買い控えが起こった。

 ただ、アイフォーンの出荷台数は、アンドロイド以外のすべてOSの合計出荷台数を上回っており、その地位は依然として盤石。この秋にも新モデルが発売されれば、容易に巻き返せると見られている。