日本を長く離れていると困ることが2つある。
1つは、大好きなホルモンが食べられないこと。
サムギョプサルやカムジャタン、ポッサムや冷麺といったメニューは、本場に比肩するほどのクオリティーのものが、世界中のコリアタウンで堪能できる。
だが、ホルモン。
その道の通たちには「韓国料理店では本場をしのぐ味を出す店も多い」とまで言われている世界最大のロサンゼルス・コリアタウン。
数件だけれど、もちろんコプチャン(韓国ではホルモンはコプチャンと言う)を売りにしている店もあることはある。
キンキンに冷えた韓国焼酎を飲みながら食べるコプチャンもまあ悪くない。
だが、ここで僕が話しているホルモンと比べてしまうともう次元が違うのだ。何と言っても夢にまで出てきてしまうくらいなのだから!
例えば。
新宿職安通り「幸永」の極(きわみ)ホルモン。その厚みの5分の4がぷりぷりっとした脂。濃厚なたれをよくからめて七輪でジューシーに焼き上げたものを、おろしニンニクとコチュジャンを自分で混ぜた特製のたれにつけて食べる(この食べ方は友人の俳優、平岳大くんに教えてもらった)。ご飯なんて何杯でもいけちゃいますから。ビールも何杯でもいけちゃいますから。
例えば。
釜山・南浦洞の「イファ コプチャン」や、海雲台の「オバルタン」「オマクチプ」。
「イファ コプチャン」の塩ホルモン。これね、本当に食べてみて下さい。南浦洞のコプチャン店が集まった界隈にあるのだけれど、塩ホルモンでは間違いなくナンバーワン。世界で、です。
「オバルタン」と「オマクチプ」は隣接していて(「オバルタン」の方が表通りに面していて見つけやすい。「オマクチプ」はそのすぐ裏にある)ホルモンの旨さも甲乙つけがたい。