マット安川 かつて「無謀」とまで言われた選挙区で、所属する党にすら満足に応援してもらえず、それでも勝ち上がってこられたのが平沢勝栄さんです。自民党が大敗を喫した昨年の衆院選挙でも、都内小選挙区において自民党唯一の自力当選。地域密着型政治を模索し、1つのブレもなく活動されてきた結果のあらわれだと思います。

 各種報道を見ると、よくも悪くも党任せ・秘書任せでパフォーマンスに終始する「政治屋」が目立ちますが、平沢さんのような信念のある方こそ、国民が安心して想いを託せる「政治家」ではないでしょうか。

混迷する普天間問題。このままでは第2の成田に

「マット安川のずばり勝負」ゲスト:平沢勝栄/前田せいめい撮影平沢 勝栄(ひらさわ・かつえい)氏(右)
衆議院議員(自由民主党総務副会長、外務委員会筆頭理事)
テレビ・ラジオにも多数出演。葛飾区柴又在住。(撮影・前田せいめい、以下同)

平沢 民主党政権が成立して8カ月。当初、国民は自民党に不満を、民主党には不安を抱いていると言われていました。今となっては不安を通り越して大いにガッカリしていることでしょう。

 とうてい国政を任せられないというところまで来ていると思います。自民党時代にもお金のことだとか女性関係だとか、問題のある総理は何人もいましたが、鳩山由紀夫総理はそれどころじゃありません。

 これほど国の向かうべき方向を大きく間違える総理も珍しいと思います。

 私は昔から政権交代はあった方がいいと言い続けてきました。それはもちろん新政権が旧政権の悪いところを改め、良いところを引き継ぐことが前提です。しかし、今の民主党政権はそのあたりがゴチャゴチャになっている。

 普天間基地の問題については自民党がやってきたことを全否定して突っ走っていますが、今の迷走状態はその結果でしょう。

 この問題を検討し始めた橋本龍太郎内閣の頃、橋本総理は何度も沖縄に行って、現地の人たちと泡盛を酌み交わしながら話し合ったものです。

 そういう積み重ねを無視した挙げ句、鳩山総理がちょこっと沖縄に行けば納得してもらえると思っている。考えが甘いと言うしかありません。このままでは成田と同じことが繰り返されることになります。