先頃、米アップルがWWDC(世界開発者会議)を開き、パソコン「マック(Mac)」やスマートフォン「アイフォーン(iPhone)」向け基本ソフト(OS)の新機能などを紹介したが、米グーグルも米国時間27日から「Google I/O」と呼ぶ開発者会議を開催し、ここで様々な新サービス、新製品を披露するもようだ。
グーグルも自社ブランドのタブレットを市場投入
とりわけ注目されているのが、同社ブランドのタブレット端末。グーグルはこれまでも、自社ブランドのスマートフォンや薄型ノートパソコンを手がけてきたが、今後はタブレット市場にも進出することになる。
米ブルームバーグなどの海外メディアによると、グーグルの端末は台湾アスーステック・コンピューターと共同開発したもので、アップルの「アイパッド(iPad)」に対抗する狙いという。
また価格が200ドルを切り、画面サイズが7インチ型であることから、米アマゾン・ドットコムの「キンドル・ファイア(Kindle Fire)」の競合製品になるとも見られている。
スマートフォンの分野では、グーグルのOS「アンドロイド(Android)」搭載端末が世界シェアの半分以上を占めるが、タブレット分野ではアイパッドの2分の1以下で、グーグルは攻勢をかけたいところ。ただこの市場では、先頃米マイクロソフトが発表した「サーフェス(Surface)」とも競合するため、グーグルは厳しい競争にさらされることになるとブルームバーグは伝えている。
またグーグルは、このタブレット端末に搭載するアンドロイドの新版「ジェリービーン(Jelly Bean)」も発表する予定だ。これにはアップルの「アイフォーン4S」にある音声アシスタント「シリ(Siri)」のような機能が搭載されると伝えられている。
アマゾン子会社の競合サービスを開始
米ウォールストリート・ジャーナルによると、グーグルはこのほか、サーバー環境を企業などに貸し出すクラウドコンピューティングサービスも発表するようだ。
サーバーや通信機器、ネット回線といったインフラを遠隔地からインターネット上のサービスとして提供するというもので、これはアマゾン子会社のアマゾン・ウェブ・サービシズが手がけている事業と同じになる。