華為技術(Huawei)、中興通訊(ZTE)という名を聞いてピンとくる読者はインターネット・情報通信にかなり詳しい方々だろう。今これら中国通信機器メーカーに「中国当局の隠れ蓑」「不正情報収集」疑惑が浮上している。今回はこの疑惑の真偽を取り上げたい。

下院委員会の公式質問状

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米議会の下院インテリジェンス特別委員会は3週間以内の情報開示を求めている〔AFPBB News

 手元に2通の公式書簡がある。去る6月12日、米下院インテリジェンス特別委員会が件の「華為技術」と「ZTE」の経営者に対し3週間以内の情報開示を求めたものだ。それぞれ書簡には10ページ・16項目、11ページ・18項目もの詳細な質問状が添付されている。

 同書簡カバーレターには、今回の目的が「中国政府と潜在的に関係を持ち得る中国企業が米国の死活的インフラと防諜体制に与える脅威について調査すること」だとはっきり記されている。どうやら委員会の目的は貿易・経済ではなく、あくまで安全保障のようだ。

 質問状を読んでさらに驚いた。詳しくは原文(華為技術宛 と中興通訊宛)を参照願いたいが、情報開示の対象となる事項は、以下の通り、実に詳細かつ多様だ。

 こんな質問状を勝手に送りつける米議会も米議会だが、中国企業側も一体どうやって答えるつもりだろう。

●当該企業と中国政府・中国共産党との関係の詳細
●当該企業内にある「共産党委員会」の実態の詳細
●中国政府が当該企業に供与する技術革新のための研究開発補助金の実態
●当該企業の製品価格決定メカニズムの詳細
●当該企業とイランとの取引の詳細
●中国政府からの(スパイ活動を含む)具体的指示の有無とその詳細
●中国政府から供与される輸出信用の詳細
●当該企業の全体の売り上げの詳細
●(華為について)創業者の軍歴及び企業の経緯の詳細
●(ZTEについて)関連国有企業との関係の詳細

 もう切りがない。要するにこれらの書簡は当該中国企業に対し、関連情報を、すべて変更を加えず、所有権のいかんにかかわらず、番号を付して、完全に提出することを求めている。

 インテリジェンス特別委員会だか何だか知らないが、いったい何様のつもりなのだろう。