スマートフォンは、米グーグルのモバイル基本ソフト(OS)「アンドロイド(Android)」を搭載する端末と、米アップルの「アイフォーン(iPhone)」で世界出荷台数全体の8割を占めるようになった――。こうした調査結果を米国の市場調査会社IDCが公表して話題になっている。

Android、前年比2.5倍、iPhoneは2倍

アンドロイド、iPhone抜きシェア第2位に浮上 米国

1年前も合計で5割強のシェアを確保していたが、今では8割を超えた〔AFPBB News

 世界にはスマートフォンメーカーが数多くあり、日々膨大な数を出荷しているが、そのうち大半がOSにアンドロイドを採用している。そして残りの大半をアップル1社が占めているという構図が浮かび上がってきた。

 IDCによると、1~3月の3カ月間におけるアンドロイド端末の出荷台数は1年前からほぼ2.5倍(145%増)の8990万台に上り、その全出荷台数に占める割合(シェア)は59%に達した。

 一方アイフォーンはほぼ2倍(88.7%増)の3510万台となり、シェアは23%。それぞれの1年前のシェアは36.7%と18.6%で、この2つのシェアを合わせると55.3%だった。

 つまり2つの合計シェアは1年前時点でも半数を超えていたのだが、これがさらに拡大して82%にまで達したというわけだ。

 急成長するアンドロイドとアイフォーンの犠牲になっているのが、かつて栄光に輝いていた端末だ。例えば、フィンランド・ノキアの「シンビアン(Symbian)」の同期間における出荷台数は1年前から60.6%減って1040万台になった。カナダRIM(リサーチ・イン・モーション)の「ブラックベリー(BlackBerry)」は同29.7%減の970万台。シェアも激減しており、それぞれ10.4%と9.7%となっている。

ウィンドウズフォンのシェアはわずか2.2%

 そして、さらにシェアが低いのが米マイクロソフトの「ウィンドウズフォン(Windows Phone)/ウィンドウズモバイル(Windows Mobile)」。マイクロソフトのウィンドウズフォンはノキアが採用するようになり、両社は同OS搭載端末「ルミア(Lumia)」の販売促進に力を入れている。