米国の市場調査会社IDCがまとめた今年1~3月期の世界携帯電話出荷台数を見ると、韓国サムスン電子が9380万台となり、フィンランド・ノキアの8270万台を抜いて初めて首位になった。
ノキアはIDCが2004年に統計を取り始めてから常にトップだったが、ここ最近の需要低迷で減少に歯止めがかからず、ついに2位に転落した。
サムスンのスマホ出荷、1年前の3.7倍に
サムスンの躍進とノキア転落の理由は、ますます普及が進むスマートフォンにある。1~3月期における世界市場全体の携帯電話出荷台数は3億9840万台となっており、これは1年前から1.5%少ない。
これに対しスマートフォンは1億4490万台で1年前から42.5%増。今やスマートフォンは携帯電話全体の3分の1以上を占めており、その影響は大きい。
そうした中、サムスンの出荷台数は1年前から35.4%増え、ノキアは23.8%減っている。スマートフォンの台数で見ると、サムスンは同267%増と約3.7倍、ノキアは同50.8%減。
1~3月期におけるサムスンのスマートフォン台数は4220万台で、これは四半期ベースで過去最高。IDCの分析によると、同社の勝因は主力ブランド「ギャラクシー(Galaxy)」シリーズにあり、画面サイズやプロセッサー性能、価格帯、市場セグメントなど、多面にわたって商品種を拡大したことが奏功した。
一方のノキアは、主力のモバイル基本ソフト(OS)「シンビアン(Symbian)」搭載端末が中国などの主要新興国市場を中心に激減している。