米インテルはモバイル分野のテコ入れを本格化するようだ。
同社のポール・オッテリーニ社長兼最高経営責任者(CEO)は2月27日、スペイン・バルセロナで開催中の国際見本市「モバイル・ワールド・コングレス(MWC)」で、中国やインドの携帯電話メーカー、フランスの大手通信事業者などと提携すると発表した。
パソコンのマイクロプロセッサーでは市場シェアの8割を占める同社だが、スマートフォンやタブレット端末などモバイル端末の隆盛に危機感を募らせている。
モバイル端末の分野では英アームホールディングスの基本設計を採用するプロセッサーがほぼ9割のシェアを占めており、インテル製プロセッサーは苦戦を強いられているからだ。
中国、インドの大手メーカーと提携
そうした中、インテルは今年1月、中国レノボ・グループ(聯想集団)や米モトローラ・モビリティと提携したことを明らかにしていたが、今度は中国ZTE(中興通訊)やインドのラバ・インターナショナルと提携すると発表した。
ZTEの昨年10~12月期における携帯電話の販売台数は約1900万台と1年前から倍増しており、今や同社は米アップルに次ぐ世界第4位の携帯電話メーカー。一方ラバ・インターナショナルは、インテルによるとインドで最も急速に成長している携帯電話メーカーの1つ。
ZTEは今年後半にインテル製プロセッサー搭載のスマートフォンやタブレット端末を発売する計画を立てており、ラバ・インターナショナルは4~6月期にも最初のスマートフォン「XOLO X900」を市場投入する予定。
これによりインテルはインドのスマートフォン市場に初参入する。