米国の市場調査会社ガートナーがまとめた最新の世界携帯電話市場統計によると、米アップルや韓国サムスン電子の販売台数が大きく伸びる一方、フィンランド・ノキアやカナダRIM(リサーチ・イン・モーション)が落ち込んでおり、苦戦を強いられている。

 そうした中、ファーウェイ、ZTEといった中国メーカーが勢いを増しており、米モトローラ・モビリティ、ソニー・エリクソンといった老舗携帯電話メーカーの脅威になっている。世界携帯電話市場の勢力図に大きな変化が起きているようだ。

ノキアとRIMの不振が続く

ブラックベリー、通信障害解決もユーザーの怒り収まらず

カナダのRIMはシェアの減少が止まらない(写真は同社のブラックベリー)〔AFPBB News

 昨年10~12月期の販売台数はノキアがトップを維持し、この後、サムスン、アップルと続いた。4位以降は、ZTE、LGエレクトロニクス、ファーウェイ、RIM、HTC、モトローラの順だ。

 このうちノキアの販売台数は、1億1170万台で首位だったが1年前から8.7%減少した。

 同社は米マイクロソフトと提携して開発した、ウィンドウズフォン搭載スマートフォン「ルミア(Lumia)710」「同800」を市場投入したが、欧州の景気低迷とブランド力の低下が要因となり、高機能端末市場で巻き返せなかった。

 また、「ブラックベリー(BlackBerry)」で知られるRIMの販売台数は1年前から10.7%減少し、同社の順位は5位から7位に下がった。

 同社は新OS「ブラックベリー10」搭載端末を今年1~3月期に市場投入するという計画を立てていたが、先頃これを今年後半以降へと延期している。このことから今後顧客離れがさらに進む可能性があるとガートナーは指摘している。