先頃、米アップルが世界のスマートフォン市場でトップになったという調査リポートがあったが、今度はスマートフォンも含む全携帯電話の市場で同社が3位に浮上したというリポートが公表された。

韓国LGと中国ZTEを追い抜く

アップル10~12月期決算、過去最高益

サンフランシスコのアップルストアで「iPhone 4S」を試す人たち〔AFPBB News

 米国の市場調査会社IDCが2日までにまとめたもので、これによると、昨年10~12月期における携帯電話メーカーの出荷台数は、フィンランドのノキアが1億1350万台でトップだった。2位は韓国サムスン電子の9760万台。

 3位にアップルの3700万台が入り、4位、5位は韓国LGエレクトロニクス、中国ZTEで、それぞれの出荷台数は1770万台と1710万台。

 アップルの順位は7~9月期までは5位だったが、10月半ばに発売した「アイフォーン(iPhone)4S」がシリーズ全体を後押しし、LGとZTEを追い抜いて一気に3位に浮上した。アップルが3位になったのはこれが初めてだ。

 アイフォーン4Sは、今や世界90カ国以上で販売され、販路が広がっているほか、米国と日本市場でよく売れた。前年同期比128.4%増という数値は上位メーカーの中で突出している。

サムスン、ノキアとの差が2000万台以下に

 一方ノキアは首位の座を維持したものの、1年前から8.2%減少した。

 同社は、世界で大規模な流通網や生産能力を持っており、業界トップであることには変わりはないが、市場環境の変化や、米マイクロソフトと提携して開発したウィンドウズフォン搭載スマートフォン「ルミア(Lumia)」への重点的な取り組みで、既存基本ソフト(OS)「シンビアン(Symbian)」の端末が落ち込んだ。

 そうした中、アップル同様に好調なのがサムスン電子だ。10~12月期の出荷台数は1年前から20.9%増え、四半期ベースで初めて9000万台の大台を上回った。年間ベースでも初めて3億台を突破するなど躍進が続いている。