米ガートナーが公表した最新の世界スマートフォン市場調査によると、今年7~9月期は韓国のサムスン電子が端末メーカーとして、米グーグルが基本ソフト(OS)メーカーとして大きく躍進した。
サムスンの期間中におけるスマートフォン販売台数は2400万台で、1年前に比べて3倍。フィンランドのノキアを抜いて初めて業界トップとなった。
サムスン、幅広い価格帯で販売伸ばす
7~9月期のOS別販売台数を見ると、グーグルの「アンドロイド(Android)」がトップとなり、この後、ノキアの「シンビアン(Symbian)」、米アップルの「アイオーエス(iOS)」、カナダRIM(リサーチ・イン・モーション)の「ブラックベリー(BlackBerry)」、サムスンの「バダ(Bada)」、米マイクロソフトの「ウィンドウズフォン/ウィンドウズモバイル」と続いている。
グーグルのアンドロイド搭載端末の販売台数は6049万台で、スマートフォンの全販売台数に占める割合は52.5%。アンドロイドのシェアが市場全体の半分を超えるのは初めてで、アンドロイドを採用するサムスン端末の売れ行きが牽引したとガートナーが見ている。
とりわけサムスンには幅広い価格帯の「ギャラクシー(Galaxy)」シリーズがあり、これが好調だったほか、7~9月期はライバル製品の競争力が低下した。
アイフォーンは10~12月期に回復へ
ただこの状況は今の四半期(10~12月期)では変わってくるとガートナーは予想している。
例えばアップルの「アイフォーン(iPhone)」の7~9月期の販売台数は1730万台で、1年前から21%増えたものの、前の四半期からは300万台減少している。これは、9月頃にアイフォーンの新製品が出るとの噂が流れて、買い控えが起こったためだ。
ガートナーは10~12月期はこの反動が来ると見ている。特に新モデルのアイフォーン4Sは10月14日発売後の最初の3日間で400万台以上を売り上げるなど好調なスタートを切っている。