2009年大晦日の夜、筆者は遼寧省某市の北京事務所にて地方の役人たちと食卓を囲んでいた。シャンデリアに包まれた個室、メーン料理は鍋。身長170センチ以上のチャイナドレスを着た「東北美人」が、1対1で酒を注ぎ、料理を盛ってくれた。
「モデルさんですか?」と聞いてみると、「いいえ、ただの公務員です」と苦笑いが返ってきた。
1本20万円を超える酒を3本、一晩で簡単に飲み干した
中国の政府高官を接待する女性たち〔AFPBB News〕
茅台酒(マオタイ酒:貴州省特産の高粱を主な原料とする蒸留酒)の30年ものが出てきた。日本円で1本20万円を超える高級酒である。4人で3本を空けた。
中国人(特に党・軍関係者)と酒を交わす際、一気に飲み干すのが慣例であり、暗黙のルールである。冬ではマイナス20度くらいまで冷え込む東北地方の出身者は断然酒に強い。最初の1杯目を飲む寸前、手が震えた。
「1杯いくらの酒を飲んでるんだよ?」、とっさにその場を疑ってしまった。1杯1万円のお酒を飲むのは初めてであった。他の3人はガンガン飲んでいた。こんなの日常茶飯事だとでも言わんばかりに。
政府の統計によると、2006年末の時点で、地方政府の北京事務所は927社ある。レベル別に見ていくと、省レベル及び経済特区が50社、市レベルが295社、区レベルが146社、町村レベルが436社ある。
あくまでも公開された統計である。中国国民は基本的に政府が発表する統計やデータを信じない。「大幅に少なく見積もってある」と理解する。専門家の見解から最大公約数を抽出すると、町村レベル北京事務所は実際5000社以上あり、各種協会、国営企業、大学などの公共機関を合わせると、合計1万社を超すというのがコンセンサスである。
半年以内に数千社の町村レベルの北京事務所を撤退させる
1月29日、中央政府(国務院)は「半年以内に数千社に及ぶ町村レベルの北京事務所を撤退させる」という粛清命令を出した。今後、各事務所には、党の内部文書を通じて、撤退の具体的なアジェンダが通告される見込みである。
なぜ粛清するのか。ここ数日、国内輿論は「北京事務所撤退」の話題で持ちきりだが、国民はほぼ例外なく中央政府の決定を歓迎している。この決定が中国共産党の重大なミッションと絡んでいるからだ。
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