20年前に進化が止まった日本のIT業界

見渡せば経営に役立たないシステムだらけ

2009.12.09(Wed) 乘浜 誠二

経営のためのIT活用実学

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 私がシステム開発の際に、ユーザー企業に対して何を提供しているかというと、いわば、この「RAD」の役割をしているのである。

 つまり、「計画」段階で、経営者の要望、会社のビジョンや中長期事業計画をいかにシステムに反映させるかを明らかにし、それが最後までぶれないようにシステムを完成させる。

 現場のエンドユーザーはとかく目の前の業務に追われているため、システムの肥大化(細かい機能の作りすぎ)を求める傾向がある。そういう時に、経営者の意向を反映させ、システムの肥大化(細かい機能の作りすぎ)をセーブさせるのである。

 こうした点が、私がユーザー企業のシステム開発プロジェクトに参画する「意義」であると思う。

IT業界は本当に進化しているのか

 私も経営者の端くれであり、何よりも、開発したシステムが経営に貢献することを最大の目標としている。一例を挙げると、U社の経営者からは、システムによって「(1)利益の30%向上 (2)人員の30%削減 (3)在庫の30%削減」の3点を実現させたいというリクエストがあった。

 結果的にこれらの要望はすべて満たされ、業績も大きく改善した。特に、生産、在庫の調整などの面で、経営に大きく貢献するシステムとなった。

 IT業界で働く方の中には、「ジェームズ・マーチン? CASEツール? RAD手法? そんな20年も前の話をなぜ今さら」と思う方もいるかもしれない。だが、驚くべきことに、私が業界に入った1991年と現在を比べると、日本のシステム開発は何も変わっていないのだ。

 驚くほど進化していない業種である。ネットワークやセキュリティー、ハードウエアなどは、驚くほど進化して様変わりしているのにもかかわらず、である。

(次回に続く)

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