12月のCOP15に向けてバルセロナで開かれた特別作業部会でも、先進国と途上国が対立したまま調整がつかなかった(会見するイボ・デブア事務局長)〔AFPBB News〕
12月にコペンハーゲンで開催される国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)が目前に迫ってきた。海外メディアでは、環境やエネルギー問題を取り上げる特集記事が増えてきた。
同会議は「ポスト京都議定書」の新たな枠組み(2013年~2020年までの温室効果ガス削減目標の決定)についての合意を目指している。しかし、先進国と新興国が削減目標をめぐって対立するなど、合意までにはいくつかの重要なハードルをクリアする必要がある。粘り強い準備協議が行われているようだが、現時点では、新たな枠組みを今年中に作ることは困難との見方が優勢だ。
ただ、2008年秋以降の金融危機の修復過程で見えてきた世界経済の変化は、地球規模での気候変動への取り組みにフォローの風となっている。金融危機後の世界では、環境対策や新エネルギーなど「気候変動への取り組み」が、世界中の投資家にとって一躍メインの投資テーマとして浮上してきている。
金融危機がもたらしたグローバル経済における3つの重要な変化を指摘しておきたい。
世界のリーダー目指す中国
「新興国代表」であると同時に、米国と並ぶスーパーパワーを掌中に入れようとしている(中国・胡錦濤主席)〔AFPBB News〕
まず第1に、先進国と新興国のパワーバランスの変化が鮮明になった点。主要新興国は、今回の金融危機の反省から、米国主導のグローバル化の恩恵を享受するだけでなく、世界経済のルール作りに自ら主体的に参加していくべきだという姿勢を明確にしている。
中でも、国際舞台で米国と並ぶスーパーパワーを手に入れようとする中国の野望には目をみはるものがある。金融危機直後には、4兆元の巨額経済対策と超金融緩和政策でいち早く景気回復を実現し、消費の拡大を進めながら内需主導経済への転換を試行している。さらに、国際通貨体制の再構築を求める国際世論に乗って、国際通貨基金(IMF)での発言力向上と人民元の国際化を推し進めようとしている。
9月22日の国連気候変動サミットで、胡錦濤国家主席は、国際協調の姿勢を示す一方で「発展途上国の発展段階を十分に考慮しなければならない」と釘をさすことも忘れなかった。中国が、新興国代表であると同時に、世界のリーダーの一翼を担う立場を確固たるものにしていくことで、合意に向けての新たな役割を期待することができよう。
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