「4~6月期における中国のパソコン出荷台数は約1850万台で、米国の約1770万台を上回り、中国は世界最大のパソコン市場になった」
こんな調査結果を米国の調査会社IDCが公表して話題になっている。
それによると、中国の同四半期におけるパソコン販売金額は119億ドルとなり、米国の117億ドルを上回った。世界のパソコン出荷台数に占める中国市場の割合は22%、これに対し米国は21%だった。
今年いっぱいはこうした拮抗が続くもようで、IDCの予測によると、2011年の年間出荷台数は米国が7350万台で、中国の7240万台を上回る。これは米国でパソコン販売が年末にかけて好調となり、中国では夏の繁忙期後に縮小する傾向があるからだという。
2012年以降、米国を大きく引き離す
しかしこの均衡は2012年になると崩れることになる。IDCの予測によると、同年に米国の年間出荷台数が7660万台となるのに対し、中国は8520万台へと伸び、米国を大きく引き離す。それ以降、中国市場はさらに拡大していくと同社は予測している。
米国をはじめとする成熟市場では、景気減速や消費者嗜好の変化から、パソコン販売が鈍化している。スマートフォンやタブレットといったモバイル端末に消費者の関心がシフトしているのだ。
一方で中国市場はパソコン人口の増加とともに、より安価な製品への需要が高まっている。