「ブラックベリー(BlackBerry)」ブランドのスマートフォンで知られるカナダのRIM(リサーチ・イン・モーション)が決算を発表した。同社もフィンランドのノキア同様に高機能端末の分野でシェアを減らしているメーカーだ。
売り上げが目標を達成できず利益も予想を下回ったことから、同社の株価は決算発表後、急落した。
「厳しいスタート」とバルシリー共同CEO
3~5月期(2012会計年度第1四半期)の決算は売上高が49億ドルとなり、前年同期の42億ドルから16%増加したが事前予測の52億~56億ドルには届かなかった。
また純利益は6億9500万ドルで同9.6%減少した。1株利益は1.33ドルとなり、こちらも事前予測の1.47~1.55ドルを下回っている。
ブラックベリー端末の出荷台数は約1320万台で、前年同期から約18%増えたが、前期からは約25%減少した。米ウォールストリート・ジャーナルは、ブラックベリーが前期比減となったのは2005年以来初めてのことだと報じている。
同社のジム・バルシリー共同最高経営責任者(CEO)は声明で「2012会計年度は厳しいスタートとなった。第1四半期の減速は第2四半期にも続いている」などと述べている。
北米でブラックベリーのシェア激減
RIMの端末を巡っては、先頃、市場調査会社がシェアの低下に歯止めがかからない状況だと報告していた。
例えば米IDCは、世界スマートフォン市場における1~3月期のRIMのシェアは1年前から5.2ポイント低下し、13.9%になったと報告している。
ブラックベリーは北米のビジネスパーソンを中心に旺盛な需要があることで知られているが、米ガートナーによれば、同端末の北米市場におけるシェアはこの1~3月期に16.5%となり、1年前の41.3%から激減した。