
一般的に「劇団員」と聞くと、芝居では生活できず、アルバイトで生計を立てているというイメージだ。それほど、芝居をビジネスとして成り立たせるのは難しい。そんな「常識」に敢然と立ち向かい、エンターテインメントと企業成長を両立させたのが、劇団四季創設者の浅利慶太氏だった。
世界トップクラスの公演数を誇る劇団四季
『ライオンキング』『アラジン』『ノートルダムの鐘』『美女と野獣』『リトルマーメイド』『アナと雪の女王』……。いずれもディズニーアニメ映画として大ヒットを飛ばした作品ばかりだ。同時に、これらはすべて劇団四季によってミュージカル化されている。
劇団四季――。言うまでもなく、日本で一番有名な劇団と言っていい。鹿賀丈史、市村正親、滝田栄、石丸幹二など、日本を代表する俳優が劇団四季出身だ。東映の任侠映画の印象が強い菅原文太(故人)も所属していた。また越路吹雪(故人)、加賀まりこ、石坂浩二なども劇団四季の舞台を踏んでいる。