2022年11月、「静かに幕を閉じた『独身の日』キャンペーン」 として「独身の日」から見えた中国の消費とリテールの変化について寄稿した。例年、大いなる盛り上がりを見せる「独身の日」のセールが静かに終わったことが昨年の最大の特徴だった。
今年の「独身の日」のセールはどうだったかというと、昨年同様、今年も低調で静かに幕を閉じることになった。世間では「独身の日」のセールよりも米中関係や日中関係に対する関心が高く、マスコミ報道もそれに関するものばかりであった。
こうした中、中国では「独身の日」不要論が浮上し、そのあり方が問われているが、「独身の日」キャンペーンが、中国人消費者の消費の嗜好や志向の変化を考察する重要なイベントであることに変わりはない。今回は2023年の「独身の日」キャンペーンを振り返り、そこから日系企業が何を学ぶべきかを紹介したい。