iPad、10~12月は28.8%増と高い伸び

 22年10~12月期のメーカー別出荷台数は、アップルが2250万台、サムスンが770万台、アマゾンが250万台、ファーウェイとレノボはそれぞれ230万台だった。

 このうち出荷台数が前年同期から伸びたのはアップルとサムスンのみ。アップルは同28.8%増、サムスンは同7.1%増となった。IDCによるとタブレット市場は主にこの2社がけん引している。同四半期のアップルのシェアは49.2%、サムスンは16.8%だった。

 アップルは22年10月に発売した10.9インチ型「iPad(第10世代)」と最上位機種「iPad Pro」の新モデル(11インチ型と12.9インチ型、いずれも独自設計半導体「M2」搭載)の販売が好調だった。

iPadの売上高29.6%増、22年10~12月

 iPadの大幅な伸びは、アップルが先ごろ公表した22年10~12月期の業績内容と一致している。22年10~12月期におけるアップルの事業別売上高は、スマートフォン「iPhone」、パソコン「Mac」、腕時計型端末「Apple Watch」などの周辺機器がいずれも減収だった(それぞれ8.2%減、28.7%減、8.3%減)。

 しかしiPadは29.6%増と大幅に伸び、金額は93億9600万ドル(約1兆2300億円)と、Macを上回った(独スタティスタのインフォグラフィックス)。

 ただ、業界全体を見れば、これらデバイスの世界市場は23年も振るわないようだ。米調査会社のガートナーによれば、携帯電話やパソコン、タブレット端末の世界出荷台数は、23年も前年実績を下回る見通し。これらの年間出荷台数は合計で17億4000万台。22年から4.4%減少するという。このうちタブレット端末の出荷台数は、前年比2.9%減の1億3300万台になるとみている。