米調査会社のガートナーによると、携帯電話やパソコン、タブレット端末の世界出荷台数は、2023年も前年実績を下回る見通しだ。これらの年間出荷台数は合計で17億4000万台。22年から4.4%減少するという。22年は前年比11.9%減少しており、2年連続の前年割れになるという。
スマホは4%減の12億3000万台
携帯電話の出荷台数は前年比4%減の13億4000万台になるとガートナーはみている。22年の実績は14億台だった。このうちスマートフォンの23年における出荷台数は前年比4%減の12億3000万台となる見通しだ。
米調査会社のIDCによれば、スマホの世界出荷台数は16年の14億7300万台をピークに減少している(独スタティスタのインフォグラフィックス)。21年は5年ぶりに前年実績を上回ったものの、22年は11.3%減と、再び落ち込んだ。
ロイター通信によると、ガートナーの調査ディレクター、ランジット・アトワル氏はインタビューで、「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で根本的な変化が生じた。在宅勤務が広がり、人々が頻繁に携帯電話を買い替える必要を感じなくなった」と述べた。
同氏によると、携帯電話の買い替え時期は従来予想から6~9カ月延びている。加えて、メーカーが部品価格の上昇分を製品に転嫁しているため、需要がさらに減少しているという。「23年にエンドユーザーが携帯電話端末に支出する金額は3.8%減少する」(同氏)