州司法長官「非利用者から同意得ず」
だが米CNBCによるとテキサス州のパクストン司法長官が問題視していることの1つは、メタが同意を得ることができない非フェイスブック利用者の画像の扱いだという。訴状の中で「写っている人物が同社サービスの利用者であるか否かにかかわらず、アップロードされた写真から顔認証識別子を収集した」と問題視している。
また、「フェイスブックは同意なしに何十億回も顔認識データを取得した」と指摘。テキサス州の生体認証データに関するプライバシー保護法に違反した場合、1件につき最大2万5000ドル(約290万円)の民事制裁金が科される可能性があるという。CNBCよると、パクストン州司法長官は、2月14日の記者会見で、賠償総額は数十億ドル(数千億円)に上る可能性があると述べた。
生体情報はセンシティブ、変更不可能
州司法長官は、「フェイスブックの顔認識機能を使っていた利用者は、自分の行為が同社の人工知能(AI)システムの精度向上のために利用されていることを完全には理解していなかった」とも指摘。これは同州の取引慣行法に違反するという。
さらに「生体データは慎重に扱うべきものであり、メタの違反行為により住民は個人情報を盗まれる危険にさらされた」とも非難している。
「盗まれたり悪用されたりした際、変更できる可能性のある社会保障番号などの他の識別子とは異なり、生体認証識別子は恒久的で究極の個人情報だ。一度盗まれ、悪用されれば、生涯被害に遭うことになる」と指摘している。
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