2020年3月、日本で5Gの商用サービスが開始された。総務省「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表」によると、2020年度下期から立ち上がった5Gの契約数は、2021年6月時点では2244万の契約に及んでおり、徐々に市民権を得てきている。
その5Gの特長は3つに整理される。1つ目は「超高速通信」であり、4Gの10倍以上の速度の通信を生かし、大容量コンテンツの高速伝送が実現される。2つ目は「超低遅延通信」であり、4Gの10分の1程度に短縮される通信の低遅延性を生かし、リアルタイムでの車・ロボット等の自動運転・遠隔操縦等が実現される。3つ目は「多数同時接続」であり、4Gの約10倍の端末数が同時に接続できることを生かし、多数の機器・センサーによる遠隔での集中管理や人が混雑した場所での通信輻輳の回避等が実現される。
今、国や自治体・企業は、これらの特長を生かしたユースケースを創出し、ひいてはビジネス実装することを目指すべく、調査・研究や実証事業等を推進してきている状況である。