主体性を重視した施策が社員の意識改革へとつながる

 「ステンドグラスプロジェクト」では、「個の能力を最大限発揮する」「2wayコミュニケーションによる相互理解でチーム力を最大化する」「チャレンジ精神で働きがいを追求する」の3つを行動指針としている。現場のワーキンググループが働き方改革を重点テーマとした期間には、株式会社ワーク・ライフバランス社が考案した「カエル会議」をワークショップとして導入。チーム全員が参加し、働き方の課題と理想を議論し、解決のためのアクションプランについて検討する場だ。その時々の課題に応じたテーマをワーキンググループが自ら立ち上げることで、社内外の変化に応じて地道に前進することができたという。

 森口氏は、「2017年からは、ワーキングループの活動テーマの決定は現場のメンバーに任せています。テーマが決まるまでのファシリテーションはしますが、推進室がテーマを選定したり、経営トップが具体的に“これをしてほしい”いうことは言いません。誰かに命令されたことに対するモチベーションの限界を考え、“自分たちが考え選んだテーマを、自分たちでアウトプットするんだ”というところを大事にしていますし、社是『おもしろおかしく』にも通じるのです」と、自発の大切さを説いた。

 そうした社員の主体性を重視した施策が実を結び、ダイバーシティに対する意識の定着にもつながっているが、同時に課題も多いと話す森口氏。「マネジメントの立場にある人たちに向けて、トップ、人事、推進室の3方向から常にメッセージを発信し続けていくことが大切」だと語る。

「外資系企業や、私たちがベンチマークし学んでいる企業では、評価に仕組みを取り入れるなど、いろいろなやり方をされていますが、HORIBAのカルチャーとしては、そうやってガチガチにするものではないという認識で自発性を重視しています」と、森口氏。

 さらに、「強制ではなく自然浸透させるためにはどうすればいいのか、ということは常に私たちが抱えている悩みで、臨機応変な対応を心掛けています。例えば、直近ではワーキンググループメンバーのメンバー構成を変えてみました。また、2020年までは横断型で行っていたのですが、その形だと現場メンバーのできる活動に限界があるので2021年からは、グループ会社のトップの方々と連携して、各社活動体制に変革し活動を再スタートしました」と、試行錯誤の様子を語った。

「カエル会議」の様子

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