前回のコラムでは、オンライン営業における定量的側面の変化と定性的側面の傾向についてお伝えした。

 今回はオンライン営業のスキルを高めるための具体策を紹介する。
まずは改めて、対面営業からオンライン営業に移行した際に一般的にどのような違いが出てくるのか、確認してみよう。

〈オンライン営業で起こる変化〉
・ 商談時間が減り、話量が増える
・ 買い手からの質問量が減り、売り手からの質問量が増える
・ クロージングワードが減る(特に不成約商談)
・ 共感的態度が少なくなる
・ 会話を深められる人とそうでない人の差が出る
・ 個別顧客に応じて提案ができる人とできない人の差が出る
・ 最後のまとめが少なくなる

 このようにオンライン営業では「意図せざる変化」が起こってしまい、対面営業と同様のスキルだけでは営業の質を高めることができないと考えられる。そこで、ここでは対面からオンラインへ営業をシフトするにあたり、どのような課題があり、どのような検討をしたのか、そしてどのようにチェンジを図っていったらよいのか、具体的な流れで説明をする。