オフィス職も積極採用

 同社はオフィス職の採用も積極的に進めている。毎年9月に米国で大規模な就職説明会を開催しているが、21年9月は北米のほか、欧州や日本などのアジアでオンラインの採用フェアを開催するロイターによると、21年は技術者など計5万5000人を新規雇用する予定。米国で4万人を採用するほか、インドやドイツ、日本などでも採用するという。

 20年はこの採用フェアを通して、本社などでエンジニアやマーケティング、人事、経理などの人材を募集した。その募集枠は3万3000人だったが、同社はその後38万4000件の応募があったと発表した。

「地球上で最高の雇用主」、福利厚生も拡充

 創業者のジェフ・ベゾス会長は21年4月、CEO(最高経営責任者)として最後の年次書簡を公開し、「地球上で最も顧客第一主義の企業」という従来の目標に加え、「地球上で最高の雇用主」と「地球上で最も安全な職場」を目指すと表明した。

 こうした中、同社は人員確保と保持も狙い、福利厚生の拡充を図っている。21年9月9日には、米国従業員の教育・技能訓練支援に25年までに12億ドル(約1300億円)を投じると明らかにした。自社の「キャリアチョイス(職業選択)」プログラムを通じ、約75万人の時間給労働者を対象に大学授業料などの教育費を全額支払うとしている。

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