つまり、ウィズコロナ、アフターコロナによる経済の混乱と低迷は少なくとも今後2年以上は続く可能性が強く、ヒト同士が接触する飲食業、観光業、航空、鉄道などの旅客業やそれらに関連が深い業種は年単位での不確実性に向き合うことを覚悟しなくてはならないだろう。

 そんな中、最近話題になっているのが、主に大企業が主体となって推進している、テレワークを前提とした「半分在宅」や社員の「副業」解禁といった、アフターコロナ時代の新しい働き方の導入である。

 特にテレワークを前提とした「半分在宅」は、前回の連載(「デジタルで一変する『コロナ後』ニューノーマルの姿」)で紹介したように運用次第では経営者・従業員の両者にとってWin-Winとなる取り組みである。

 しかし、著者は、特に経営サイドが組織マネジメントの舵取りを誤ると、企業の持続的発展に大きなリスクを抱え込んでしまいかねないことを肝に銘じるべきであると考えている。そこで今回は、アフターコロナ時代、企業が打ち出す働き方のニューノーマルに潜むリスクとその処方箋について、社員の視点と経営者の双方の視点から考察してみたい。

大手企業が主導する働き方のニューノーマル

 今年(2020年)4月の緊急事態宣言以降、社員の「原則在宅勤務」(工場での生産や社会インフラ維持に関わる社員を除く)を続けている日立製作所(以後:日立)は、2021年4月から社員3万3000人の約7割を週に2~3日は在宅勤務にすると発表した。