キャズムを越えて本格普及へ!VRの活用トレンド

VR技術の活用が進むと、ビジネスシーンはどう変わるのか

JBpress/2020.3.26

いいね ツイートする

テクノロジーと需要と規制の交点を見極める

 VRが様々な可能性を秘めていることは疑いようもない事実だ。では、そのビジネス活用を進めるにあたり、どのような視点を持つことが有効なのだろうか。企業のR&D部門との共同事業や、大学との技術開発といった経験を踏まえ、赤津氏は次のように述べた。

「VR技術を事業やサービスに応用する上では、技術的に実現できること、人々が求めるもの、法律などで規制されていること、といった3つの交点を考える必要があります。その上でこれら3つのタイムラインを描き、半歩先の2~3年後に何が来るのかを見極めながら、研究開発を進めたり、プロダクトをつくったりすることが大切です。なので、例えば5Gといったトピックスだけに気を取られるのではなく、それによって人々のニーズがどう変わるか、世の中がどうなるのか、といったことを複合的に考えるようにしています」(赤津氏)

 先端技術を用いた新たな体験を創造する上では、早すぎず、遅すぎずといった絶妙なタイミングで勝負を仕掛けることが求められる。そうした点を踏まえると、数年後を見据えた上で今行うべきアクションを導くことが必要だという。そして、その具体例としては、今話題のVTuberがあるとのことだ。

「日本では、人間がキャラクターに恋をする、というオタク文化が確実に根付いています。そこにVRとモーションキャプチャー技術が重なることで、リアルタイムでキャラクターと対話できる仕組みが生まれました。そして、これら人間のニーズと新たな技術の接点を最初に捉えたのが、世界で最初に生まれたVTuberのキズナアイ(Activ8社)です。弊社ではキズナアイから少し遅れて「響木アオ」というVTuberを世に出しました。VTuber事業を始めて2年目になりますが、その間に世の中で生まれたVTuberも8000~9000と急速に増えています。先端技術を活用する上では、このように半歩先を常に模索する姿勢が欠かせません」(赤津氏)