ボッシュ、P&G、アマゾンが挑むAI時代の業態変革

現状維持は衰退、CES 2020に見る企業の「なりわい」革新

朝岡 崇史/2020.2.14

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【P&G】トイレタリー・化粧品メーカーからIoTヘルスケアサービス業へ

 P&Gは昨年のCES2019に颯爽と登場し、P&G「Life Lab」の責任者キャッシー・フィッシュ氏が会場で配布される機関誌『CES DAILY』の表紙を飾ったことは記憶に新しい。CES 2020にも同社は「Life Lab」の肩書きでエントリーをしていた。

昨年の初出展に続きCES 2020にもキープコンセプトで出展したP&Gの「Life Lab」(筆者撮影)

 P&Gが新たに目指すのは「お客さま目線での新たな美容体験の創造」である。P&G本体からスピンオフした「Life Lab」は、「日用品やサービスに最新テクノロジーを融合することで人々の生活を変えていきます。もしこんなことができたら(What if ?)という質問に答えていくことで、優れたコンシューマエクスペリエンスを提供していきます」(CES 2019でのP&Gの最高ブランド責任者マーク・プリチャード氏の発言)という「パーパス」を掲げている。そのパーパスに共鳴するスタートアップ企業と協働しながら180を超えるプロジェクトを動かしている、というのが事業コンセプトである。

 P&G「Life Lab」のブースで最も注目を集めていたのは「世界初のオールインワン・ベビーケアシステム」の呼び声も高い「Lumi by Pampers」だ。紙おむつにセンサーを内蔵し、赤ちゃんのおむつの濡れ具合を検知、替え時を知らせてくれるだけでなく、ナイトモードを搭載したHDビデオモニターと組み合わせて使えば、赤ちゃんの睡眠の周期なども測定・可視化できるという。おむつ自体を「Lumi Pampers」としてセンサーとペアリングしやすいように商品化し、詰め替え用は月額59.95ドルからの定額制で販売するとのことだ。

「Lumi Pampers」。専用のおむつ、HDカメラ、スマートフォンアプリがセットのIoT型のベビーテックだ(筆者撮影)

 なお、昨年もプロトタイプが展示されていた「加熱機能付きシェーバー」や「シミ隠しのスキンケアシステム・オプテ(opte)」はいよいよ実用段階に達して販売が始まるようで、ブースでは実機を使った体験型のデモが行われていた。

 また今回、テスト的に展示されていたAI電動歯ブラシ「GENIUS X」は画像センサーを用いずに歯ブラシの傾きと手の動きから、今、歯のどの部分を磨いているのかをAIが判別するというソリューションが売りであった。