販売機会の損失回避と食品ロスの減少にも期待

「売りドキ!予報」を利用する小売店は、まず店舗が所在する市区町村を設定する。その後はログインするだけで、当該地域の1週間の気象予報と体感指数に加え、カテゴリー別の商品需要予測を1画面で確認できる(図)。事業本部防災ソリューション事業部先進事業課の須長智洋氏は、「実際の店舗では需要予測の確認にそれほど長い時間をかけられない。画面を開いたらすぐに気温や体感指数、売り上げが伸びそうな商品などの情報を把握できるように考えた」と説明する。

図 「売りドキ!予報」の週間予測画面のイメージ。画面下部分にカテゴリーごとの需要予測を色分けして表示する(日本気象協会提供)
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 商品の需要は、雨による来店客数の減少などの影響も踏まえ、「超売りドキ!」から「売りドキ!」「やや売りドキ!」「やや不調」「絶不調」まで7段階で示す。例えば、天気が雨で体感指数が「肌寒い」日の需要予測であれば、「和え物」は「超売りドキ!」、「おでん」は「やや売りドキ!」、「おにぎり」は「絶不調」といった具合である。

 当日1日分だけの需要を詳細に確認したり、1カ月先までの需要を調べたりすることもできる。1日分の画面では「総菜」や「青果」などの分類ごとに、その日に売れる商品を上位から順に、1カ月先の予測画面では上位三つまでを表示する。

 小売店の店舗責任者や売り場担当者は、「売りドキ!予報」を商品の仕入れや棚割りに役立てることで、販売機会の損失を防げる。弁当をはじめとする店内加工商品の製造量の調整に活用すれば、販売されずに廃棄されてしまう「食品ロス」を最小限に食い止める効果も期待できる。

「売りドキ!予報」の利用料は、商品を7分類・約120カテゴリーに分けた「ライト」が月額5万円、550カテゴリー以上に細分化した「スタンダード」が月額7万円。いずれも複数店舗で導入する場合は割引料金が適用される。

 2019年4月に関東地方の市区町村を対象に「売りドキ!予報」を先行リリースしてから3カ月弱で、10店舗が同サービスを導入した。7月に全国版を開始した後も引き合いが増えているという。日本気象協会は2019年度に100店舗、3年後に1000店舗の導入を目指す。