SOMPOと日立の取り組み

 現在、日本でパートナーとして契約する大企業は13社(セミナー開催時点)。本セミナーにはその中からSOMPOホールディングスと日立製作所の2社が参加。オープンイノベーション推進の担当者が登壇し、現状に対する危機感と連携への意欲を次のように語った。

「保守的な業界だが、デジタル・ディスラプション(テクノロジーによる破壊的イノベーション)に対する強い危機感がある。そのため、我々の業界を将来的に壊していくようなスタートアップも受けいれられる部署をつくった」(SOMPOホールディングス、デジタル戦略部部長、中島 正朝氏)

「(日立は)組織体が大きくスピード感に欠ける部分がある。それをスタートアップと連携することで補い、オープンイノベーションに取り組みたい」(日立製作所、金融システム営業統括本部事業企画本部シニアエバンジェリスト、長 稔也氏)

 一方、日本におけるスタートアップの状況はどうだろうか。ヴィンセント代表は、「レベルは上がってきている。グローバルで挑戦するスタートアップも出てきており、投資額も増えている」と評価。「現在、日本はスタートアップが育ちにくいイメージがある。当社が日本のスタートアップ・エコシステムをつくりたい」と意気込む。

 Plug and Play JAPANの存在によって、日本におけるオープンイノベーションの取り組みは加速するのか、今後に大いに注目したい。