7月14日、菅義偉首相と会談したIOCのバッハ会長(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 不安は広がる一方だ。東京都は14日、新型コロナウイルスの新規感染者が新たに1149人確認されたと発表。1日の感染者が5月13日以来約2カ月ぶりに1000人を超えた。

「無観客」に「東京1000人超え」で組織委も疲弊

 第4波のピークだった1121人(5月8日)も上回り、一部メディアによれば都内で年末年始の第3波以降に繰り返されてきた「緊急事態宣言解除→感染再拡大」のデータで比較すると、この日は宣言解除から1000人到達までの増加ペースが最も早かったとの報道もある。驚異的な感染再拡大の要因としては、多くの人たちが「宣言慣れ」したことや感染力の強いデルタ株の蔓延があるのは明白だろう。

 そして23日に開幕する東京五輪期間中に、過去最大級の大きな波が訪れる危険性は確実に高まっている。

 東京1000人超えの報道が各メディアを通じて一斉に伝わった14日午後、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の関係者の間にも大きな衝撃が広がったようだ。