米グーグルが展開している音楽のサブスクリプション(定額課金)サービスは、ここのところ、新規利用者の獲得に苦戦しており、有料会員数の伸びが止まっていると、米ウォールストリート・ジャーナルや米ザ・バージなどの海外メディアが伝えている。
4カ月間、成長が止まる
グーグルは、昨年(2018年)5月、音楽ストリーミングサービスのブランド再構築を行い、新たに「YouTube Music」を立ち上げた。同社は今でも従来サービス「Google Play Music」を提供しているが、昨年5月から今年3月までの期間、これらを合わせた有料会員の数は約600万人増加し、合計約1600万人となった。
グーグルの広報担当者は、この数字のとおり、有料会員数が過去1年で60%伸びたとし、高い成長性をアピールしている。しかし、グーグルの有料会員は、昨年12月から今年3月までの4カ月間で頭打ちになったと、事情に詳しい関係者は話している。
これに対し、スウェーデンのスポティファイ(Spotify)の有料会員数は1億人。米アップルは同5000万人(ドイツ・スタティスタのインフォグラフィックス)。
また、米アマゾン・ドットコム(楽曲数が限定的なPrime会員向け「Prime Music」を含む)は、3000万人だった。グーグルはアマゾンに次ぐ4位の企業で、会員数はアマゾンの半数程度。スポティファイとアップルは、昨年5月から今年3月までの期間に有料会員を、それぞれ2000万人、1000万人増やしていると、ウォールストリート・ジャーナルは指摘している。