有料音楽配信サービスが世界的に好調、日本は依然低迷 報告

スウェーデン・ストックホルム(Stockholm)で、同国の音楽ストリーミングサービス「Spotify」をスマートフォン(多機能携帯電話)のiPhoneで利用する女性(2013年3月7日撮影)。(c)AFP/JONATHAN NACKSTRAND〔AFPBB News

 全米レコード協会(RIAA)がこのほどまとめた、米国のレコード(録音)音楽販売統計(PDF書類)によると、昨年(2017年)1年間における米国のレコード音楽売上高は小売りベースで前年比16.5%増の87億ドル(約9132億円)となった。

 これでレコード音楽の年間販売額は、2年連続して前年実績を上回った。これは、1999年以来初めてのこと。米国レコード産業の市場規模は、ようやく2008年の水準にまで回復した。

 ただし、その規模はピークだった1990年代後半から4割小さいという状況。最近、活況を呈しているストリーミングサービスによって、売り上げは伸びたが、物理メディアとダウンロード販売が引き続き低迷。同国音楽産業全体に影響を及ぼしている。

音楽CDは昨年も減少

 これらを詳しく見ると、CD、アナログレコード、ミュージックビデオなどの物理メディアの売上金額は、前年比3.7%減の14億9550万ドル。売上枚数は、同8.6%減の1億560万枚だった。この中で最も規模が最も大きなCDは、金額ベースで6.5%減少、枚数ベースで10.3%減少した。

 米国でCDアルバムの販売枚数がピークに達したのは2000年。この年の年間枚数は9億4300万枚だった。しかしそれ以降は右肩下がりで推移、昨年、約8800万枚にまで減少した。

 なお、この分野では、アナログレコードが、近年売り上げを伸ばしており、物理メディアカテゴリーの落ち込みを和らげている。

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