中国、世界第2のスマートスピーカー市場に アリババ製品世界3位の販売台数

アリババの「天猫精霊」(2018年1月2日撮影、資料写真)。(c)CNS/許康平〔AFPBB News

 シンガポールに本部を置く市場調査会社カナリスが、このほどまとめた最新レポートによると、昨年(2018年)1年間におけるAIスピーカー(ディスプレー搭載機も含む)の世界出荷台数は、7800万台だった。

アマゾンとグーグルのシェアが拮抗

 パソコンの昨年1年間における世界出荷台数は、2億5900万台だったが、AIスピーカーは、まだその3割程度にとどまっている。また、スマートフォンの年間出荷台数は、14億400万台。これらに比べるとAIスピーカーの市場規模は小さい。しかし出荷台数は、前年比125%増と、約2.3倍に拡大しており、市場は急成長していると、カナリスは指摘する。

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 この市場は、一昨年まで米アマゾン・ドットコムが支配していた。しかし、昨年は年初から米グーグルとアマゾンが抜きつ抜かれつのシェア争いを繰り広げた。10~12月期は、アマゾンがグーグルを抜いてトップに返り咲いたものの、年間を通じた両社のシェアは、わずか1ポイントの差しかない。

 昨年の出荷台数は、アマゾンが2420万台で、シェアは31.1%。グーグルは2340万台で、シェアは30.0%。アマゾンの前年比伸び率は10.1%。これに対しグーグルは同109.6%と、急成長した。

中国メーカーが驚異的な伸び

 そして、この2社の後を追っているのが、アリババ・グループ(阿里巴巴集団)、シャオミ(小米科技)、バイドゥ(百度)の中国3社。このうち、アリババとシャオミのシェアは、いずれも約10%と、大きく拡大。出荷台数は、それぞれ前年比815.5%増、同8744.3%増と、驚異的な伸びを見せた。