少ない注文金額でも配送料が無料になったり、急ぎ便サービスも無料で利用できたり、さまざまなデジタルコンテンツが利用し放題になるアマゾンの会員制プログラム「Prime」。日本でも利用者が増えているようだが、米国では、その数が、ついに1億人の大台を突破したようだ。
米国のPrime会員、過去3年で2倍に
米国の市場調査会社CIRP(コンシューマー・インテリジェンス・リサーチ・パートナーズ)がまとめた最新レポート(PDF書類)によると、同国では昨年(2018年)10~12月時点の会員数が、1億100万人となり、1年前から10%増加した。
この伸び率は、ここ最近低下傾向にある。同社がPrimeを米国で始めたのは2005年2月。それ以降、会員数は右肩上がりで伸び続けてきた(ドイツ・スタティスタのインフォグラフィックス)。しかし、かつて40%ほどあった伸び率は、現在、8~12%程度で推移している。
ただ、会員数は、過去3年間で2倍に増えている。2013年10~12月時点の2600万人と比較すると、ほぼ4倍である。今の膨大な会員規模を考えると、10%という伸び率は、めざましい数値だとCIRPは指摘している。
1億100万人とは、アマゾンの米国顧客の62%が会員であることを意味する。また、依然、1人の会員が1年間にアマゾンで買い物をする金額は平均1400ドルで、非Prime会員(600ドル)の2.3倍だ。アマゾンはロイヤルカスタマーの創出に成功していると言えそうだ。
米国の年会費は119ドルだが、実質は784ドル?
前述したとおり、同社がPrimeを米国で始めたのは2005年2月。当初は、79ドルの年会費で、商品を2日後に届ける配送サービスを追加料金なしで利用できるようにしたり、翌日配送便の料金を割り引いたりする特典で始めた。