【特集】放置された山積みのシェア自転車 中国

中国・北京で、道路脇に放置されたシェア自転車のそばを通る女性(2018年2月21日撮影)。(c)AFP PHOTO / GREG BAKER〔AFPBB News

(安田 峰俊:ルポライター)

 突然だが、日本においてモテる男性に求められる条件とは何だろうか? たぶん「カネ」を除けば、頼れるとか浮気しないとか清潔感がある(=外見や立ち居振る舞いがスマート)とか、そこらへんだと思う。だが、いっぽうで中国の場合はどうか?

 ここで興味深いデータがある。2018年5月に日本のアダルト用品大手『TENGA』が発表したレポートだ。これは世界18カ国の18~74歳の男女1万3000人以上を対象におこなった、恋愛や性生活のアンケート調査なのだが、そのなかで「理想の男性」に求められる資質14項目の各国比較が掲載されているのである。

 以下、「理想の男性」の資質ベスト3について、米・英・仏・日・中・韓の6カ国を比較してみよう(下の表)。

「理想の男性」の資質ベスト3の比較
(『TENGA Global Self-Pleasure Report 2018』より)

 なんと中国は、上記各国をはじめとした調査対象18カ国で唯一、「理想の男性」に求められる資質として「自信」が1位に選ばれた(ちなみに日本で第3位の「礼儀正しい」は、他国ではブラジルを除きほとんど重視されていない)。

 なお調査結果によれば、「お金がある」は日本で全14項目中の7位(中国では6位)、外見的な「魅力」は日本では11位(中国では7位)にとどまる。本音はともかくとして、日中両国ともにカネやルックスは、デキる男の最重要の要素とは見なされていないわけだ。

 さておき、中国人がイメージするイケている男とは、誠実だったりイイやつだったり(さらに言えば知的だったりイケメンだったり)する以上に、とにかくめっちゃ自信満々な人である。日本で「自信」が第6位にとどまっていたのと比較すると、日中社会の価値観の隔たりがわかる。