4四半期連続の落ち込み
米国の市場調査会社IDCがこのほど公表したスマートフォン市場出荷統計によると、今年(2018年)7~9月における世界出荷台数は、3億5520万台(速報値)となり、1年前の同じ時期から6%減少した。
昨年1年間のスマートフォン世界出荷台数は、前年比で0.3%減少した。年間出荷台数が前年実績を下回るのは初めてのことだった。この状況はその後も続き、この7~9月で4四半期連続の前年割れとなった。「スマートフォン市場の将来に疑問を投げかける結果だ」と、IDCは指摘している。
「世界最大手」と「世界最大市場」が低迷
IDCによると、7~9月は、2つの顕著な動きがあった。
まず、出荷台数ベースで最大手の韓国サムスン電子が大きく落ち込んだこと。7~9月の出荷台数は7220万台で、同社は依然首位の座に着いている。だが、この台数は、1年前と比べ13.4%少ない。
サムスンはすべての方向から競争圧力を受けており、とりわけ中国ファーウェイ(華為技術)との競争が激化しているという。また、サムスンが長年首位を維持してきたインド、インドネシアなどの新興国市場では、シャオミ(小米科技)、オッポ(広東欧珀移動通信)、ビーボ(維沃移動通信)など中国勢の追い上げに直面している。