東京・大阪・名古屋・仙台・福岡・水戸・横浜のほかオンラインでも展開する、日本最大のビジネススクール、グロービス経営大学院。
人事・組織、マーケティング・戦略、会計・財務といった世界中のMBAに共通した領域に加えて、「思考」「志」「テクノベート」など、変化の激しい時代を生き抜くために必要な独自の科目群も提供し、社会に『創造と変革』をもたらすリーダーの育成を目指している。

酒井可奈子
ハウス食品グループ本社株式会社
新規事業開発部チームマネージャー
新卒でIT企業へ入社し、法人営業を担う。女性営業職として、初めて産休・育休を取得。育児の経験を元に、地域や生活環境を良くしたいと「食」を軸にした志へと変化。ハウス食品㈱の企業理念「食を通じて家庭の幸せに役立つ」に共感し、2010年入社。お客様生活研究センター(当時)、食品事業部を経て現職。地域創生の事業開発に取り組む。2016年、グロービス経営大学院修了(MBA)。

ハウス食品グループ本社株式会社に勤める酒井可奈子さんは、ワーキングマザーとして、子育てをしながらグロービスに通った修了生のひとり。
もともとIT企業で12年間営業職をしていたが、長女出産後に直面した問題から、「働き方を変えよう」と決意、ハウス食品㈱へ転職する。配属先は、「お客様生活研究部」でマーケティング知識が要求される業務。これまでの経験が通じずビジネスを体系的に学ぶ必要性を実感。グロービスの経営大学院への進学を決意した。その後、食品事業部を経て、現在はグループ本社の新規事業開発部でチームマネージャーとして地域創生案件に取り組んでいる。仕事、子育て、学びを両立させながら自分らしい仕事のスタイルを確立させたワーキングマザーのロールモデルとなる女性だ。

育休復帰後に直面した壁を“外に出て学ぶ”ことで乗り越えた

前職の育休中にママ友と過ごしながら、地域に存在する様々な課題に気づいた酒井さん。「この街にはいいこともたくさんあるが、課題もたくさんある。子供たちのために地域の課題を解決し、生活環境をより良くしたいという“志”を持つようになった」という。

そんな酒井さんが育休明けに直面したのは、以前と同じようには働けないという壁だった。
「前と違って保育園の送迎などがあり、時間の制約が増えた。そのことで周囲の人に頼らざるを得なくなって、朝から晩まで謝る日々が続いた。謝るために子供を産んだわけじゃないと思っていた」。そんなときに職場の交流会でグロービスの教員に出会った。「今担当している分野での経験値を貯めるだけでは成長が鈍化してしまう。様々な分野を幅広く学んだほうがいい」とアドバイスを受け、酒井さんはためらうことなく、グロービスで学び始めた。「グロービスには1科目から学べる制度があって、クリティカル・シンキングなど3科目を立て続けに受講した。徐々に仕事を効率的に進められるようになっていった。毎日モヤモヤして気持ちが落ち着かないのは、解決方法がわからないからだと気づいた」。
 

仕事・子育て・学びの両立はハードだが、
グロービスだからこそ継続できた

その後、転職を決めた酒井さん。「母親となり子どもたちが日々口にするものへの関心が一気に高まった。子供たちが生きる地域社会を『食』を通じてより良くしたいと思うようになった」とハウス食品を選んだ。しかし、業界も規模もカルチャーも大きく異なる企業への転職、しかも、経験を積んできた営業職ではなく、マーケティング部門での仕事に、グロービスでの学びをさらに広げ、ビジネスを総合的に学ぶ必要があることを痛感し、MBA(経営学修士号)を取得することを決意した。

仕事、子育て、学びと3足のわらじを履くのは想像以上にハードだった。平日は、時短勤務で(保育園よりお迎えが早くなる「小1の壁」にぶつかる)学童のお迎えに走り、家に帰って育児・家事をこなしたのち、深夜に勉強。早朝に起きて再び勉強し、子供を近所のママ友達に預けてから仕事に行く。グロービスへの通学は土日を使った。

グロービスには、ライフイベントに合わせて通学からオンライン受講に切り替えることができたり、一時的に休学したり、転勤に合わせて転校できる制度もあり、それらを利用して継続して学び続けるワーキングマザーが多かった。そうしたロールモデルがたくさんいることもグロービスを選んだ理由の一つだという。酒井さんは今、忙しく働くママが自分らしい生き方を見つけることをサポートする学校公認のクラブ活動「グロービス・ワーキングマザー・クラブ」の幹事を務めている。「グロービスには自分と同じ境遇の人がこんなにたくさんいるのだと、救われ、勇気が出た。後輩の皆さんに知見を共有したい」と、卒業後もクラブの運営に関わっている。

”志”を実現するために見つけた自分らしいスタイル

今、酒井さんは、新規事業開発部で、食を通じた地域創生案件に取り組んでいる。「グロービス経営大学院を修了後、社外で行われる約2ヶ月に渡る選抜研修プログラムで石川県七尾市に行った。グロービスで学んだマーケティングや経営戦略、ファイナンス等の学びを活かして街づくりに関わり、“志”実現への手応えを感じた」。

「今は、千葉県八千代市での高齢者の食生活をサポートする案件に取り組んでいる。厚労省が推進する地域支え合いの体制である地域包括ケアシステムのもとで、地域の課題を解決できる持続可能な仕組みを作りたい。たとえば、収益バランスを取るために、今までボランティアベースだった高齢者をサポートする仕組みに、企業の商品開発に関わると地域通貨を貰える仕組みを導入するなど、地域と市場の接点を作りながら、地域の支え合いを活性化する手伝いをしている」。
こうした仕組みを考えられるのは、「グロービスで学び、ビジネスの全体像を理解できたから」だと明かす。

転職直後、新しい環境に自信を喪失していた酒井さんも、グロービスでの学びを終えるころには自信を取り戻し、「社会問題の解決に貢献したいという想いがより強くなった」という。社会の「創造と変革」を担うリーダーを育てることを目指す、グロービス経営大学院。酒井さんもまた、その一翼を担う存在になりつつある。

<取材後記>

「MBAプログラムを修了した今、前職の育休明けの時のように人生でモヤモヤすることが、全くない」と言い切る酒井さん。
「考え抜けば、解決できないことなんてないと思う。グロービスに通ったことで、問題解決にはセオリーがあることを学べた。どんな問題にも道を切り拓く方法があるということがわかり、人生観が変わった。例えばジェンダーバイアスでさえも、原動力になる」という。
「モヤモヤしている人は早く学んだほうがいい。何が起こっているのかわからないから不安になってしまう。不安を取り除くためには、起こっている状況を分析する力を磨けばいい。悩んでいるなら、すぐに学ぼう」とエールを送る。

グロービス経営大学院の修了生は口をそろえて、「授業が実践的で、すぐに仕事で活かせる」と言う。続いて出てくるのは「グロービスでの学びを通じて“志”の実現に踏み出すことができた」という言葉だ。今回のインタビューを改めて振り返り、酒井さんもまたそれらを体現した修了生の一人だということが確認できた。

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