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データを通して見ると、都市の意外な一面が見えてくる。

 昔ながらの商店街を中心に、下町風情が色濃く残る足立区。東京23区内にありつつも、どこか親しみやすさ・人情を感じさせる街です。独特の雰囲気に加え、地理的に埼玉県と隣接していることから、「ほぼ埼玉」と言われることも。れっきとした特別区の一つですが、いまひとつ都内での存在感を示しきれていない区、というイメージが長らく定着していました。

 そんな23区内における控えめな街・足立区は今、11年連続で人口が増加しています。2018年4月1日時点での足立区の人口は68万6619人(足立区ホームページ「足立区の年齢別人口最新版」より)。2006年の62万4365人(東京都総務局統計部「住民基本台帳による東京都の世帯と人口」より)から、わずか11年余りで約5万5000人も増えたことになります。

(出典:東京都総務局統計部「住民基本台帳による東京都の世帯と人口」、足立区HP「足立区の年齢別人口最新版」より作成)

 特に増えたのが若い世代。2005年以降に5つの大学の誘致に成功したことを契機として、区内には多くの若者が住むようになりました。

 中でも、旭町商店街に代表される昭和のレトロな雰囲気漂う北千住エリアは、リクルート住まいカンパニーが発表した「みんなが選んだ住みたい街ランキング」2018年版の「穴場だと思う街ランキング」で4年連続1位。オウチーノ総研が2011年に発表した「ひとり暮らしの働く女性が住みやすい街ランキング」でも1位を獲得しています。

 昔ながらの人情の街は、今まさに若者の熱い注目を集めるスポットに変貌しているのです。その人気の背景にはどのような要因があるのでしょうか。