米国防総省、19年度予算案は約74兆円 前年比10%増

米首都ワシントン近郊にある国防総省のビル(2015年4月23日撮影、資料写真)。(c)AFP PHOTO / SAUL LOEB 〔AFPBB News

 アメリカの2019会計年度(2018年10月1日~2019年9月30日)の国防予算案の概要が公表された。

 2019会計年度の国防予算総額は6860億ドル(約74兆5000億円、基礎的国防予算6170億ドル、戦時補正予算690億ドル)である。トランプ政権が希望していた7160億ドルには届かなかったものの、2018会計年度の国防費6391億ドル(基礎的国防予算5745億ドル、戦時補正予算646億ドル)から7.5%増額することとなった。

 今回は、米国の国防費の増額が何に使われるのかをみていこう。

兵員の増強

 海軍の兵員数は、およそ2%にあたる7500名の増員が認められた。この数字が達成されると海軍常備兵力は33万5400名となる。海軍と同じく陸軍も2%の増員が認められた。もともと兵員数は海軍より陸軍のほうが大きいため、陸軍は1万1500名が増員され、常備兵力は48万7500名となる見込みである。

 海兵隊と空軍の兵員数増強は2%には届かず、それぞれ1%に留まった。その結果、海兵隊は1100名の増員となり、常備兵力は18万6100名となる。空軍は4000名の増員で、常備兵力は32万9100名となる。

 米軍全体としては2万4100名の増員、常備兵力は133万8100名ということになる。