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データを通して見ると、都市の意外な一面が見えてくる。

 愛知県の名古屋市は、全16区から構成される政令指定都市。東京特別区部を除けば、横浜市・大阪市に次ぐ全国第3位の人口を有しています。栄や名古屋駅、大須、金山などの繁華街を持ち、栄と名古屋駅一帯には広大な地下街が存在し、地下鉄網も充実しています。東京や大阪に比べ、人口密度も高くないので、緑が多く広々とした街並みが広がっています。

魅力にかける都市No.1の名古屋市

 交通の利便性が高く環境も良い名古屋市ですが、2016年実施の「都市ブランド・イメージ調査」では次々と不名誉な結果を突きつけられてしまいました。

「訪問意向」つまり、行ってみたい都市では最下位、「最も魅力的に感じる都市」でも最下位、その逆の「最も魅力に欠ける都市」では最上位を取ってしまい、WebメディアやSNSを中心に大きな話題となりました。驚くことに、この調査は名古屋市の観光文化交流局が実施しているため、墓穴を掘った形になったことも、拡散された要因といえるかもしれません。

 実はこの調査、観光についての質問を中心に構成されていましたが、他の対象都市が、札幌市、東京都23区、横浜市、京都市、大阪市、神戸市、福岡市と、日本でも有数の観光都市ばかりだったという事情がありました。他に比べ多くの観光資源を持たない名古屋市には不利な設計の調査ですので、こういった結果が出るのも無理がありません。

 しかし本当に魅力にかけるのか、住みやすさや経済都市という側面で考えると、そうではないことを裏付けるデータが次々と出てきます。

過去最大を更新し続ける名古屋市の人口

 そのデータのひとつとして人口が挙げられます。2016年(平成28年)10月1日の人口は2,304,794人で平成9年以降20年連続で増加し、過去最大となっています。

「愛知県人口動向調査結果(名古屋市分)」平成28年より作成